2011年7月8日金曜日

宮沢賢治 星めぐりの歌

昨日は七夕でした。それに相応しいお話を。。


私は、ずっと以前から宮沢賢治さんの「銀河鉄道の夜」が好きで何度も読んでいます。

アニメ映画も見たし(サントラの細野晴臣さんのレコードも持っている)

漫画は、永嶋慎二さんのものを持っています。

何だか良くは解らないけれど惹かれるものがあって。。

どういう動機で書かれたのかも、もちろん興味があり、

それは多分、最大の理解者で最愛の妹のトシさんを失った悲しみからなのだろう、

ということも追い追い知るようになりました。

あるとき、この小説がとても身近に感じられたことがありました。


それは、だいぶ前のこと。。

ある日あるところで知り合った人がいて、その人と出会った2ヵ月後、

その人は、事故に遭い危うく命を落とすところでした。

その人の友人から、事故を知らされ私はすごくショックでした。翌日病院へお見舞いに行くと、

遠くから、ご両親や旧友たちももうすでに病院へ駆けつけていました。

アタマを強打し、頭蓋骨の一部を手術で取り除かれている状態。

生きるか死ぬかの危ない容態と聞いていたのですが、

なんと、その人は立って歩いていてビックリ!

お父様の話によると、この日、事故以来はじめて立ったのだとか。

もともと、スポーツで鍛えていた人だったけど、それにしても・・・。

自分の目を疑いながら、近づき「私のこと解る?覚えてる?」と尋ねると、

ちゃんと「覚えてるよ」とこたえてくれて、もう本当に嬉しくて。。。

でも、質問に答えたりはするものの、意識はハッキリとしていないようで、

その人と私は二人で、病室のそばの椅子に何をするということもなく、

話しさえろくにせず、ただ座っていました。

(なかよしの友達グループのところへはなぜか行かず、私の隣に座っているのでした。)

お見舞いの帰り道、「銀河鉄道の夜」のお話が頭の中に巡り始め、

主人公のジョバンニとカンパネルラのことを考えました。

家に帰り、ページを繰りました。

「カンパネルラ、また僕たち二人きりになったねえ、どこまでもどこまでもいっしょに行こう・・・。」

ジョバンニの言葉が心に沁みました。

ジョバンニは本当に本当にそうしたかったんだなあと理解できるような気がして・・・。


前夜、その人が助かりますように・・・と祈っていました。

当時、見晴らしの良いところに住んでいて星空をよく眺めていたものです。

また、そうしながら、病気の家族のことを祈ったりしていましたが、

その時はその人のことを祈りました。

ただ、お祈りをしているとき、とても大きな流れ星がひとつ、眼の前を通ったので、

きっと助かる!と確信していました。


現在その人は、故郷に戻り、子供も生まれ、元気で頑張っているようで、ホントに良かった!


それから、アニメ映画のサントラの細野晴臣さんのお爺様は、

「銀河鉄道の夜」に書かれていたタイタニック号に、日本人で唯一人、

偶然にも乗り込んでいて助かった方だそうです!



追記;以前NHKのTVドラマで、竹中直人さんが演じた花巻農学校時代の賢治、
良かったので、もう一度見てみたいです。
特に授業の場面に感動したことを記憶しています。

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