みどりの日に、神戸御影の香雪美術館で催されていた、
片岡球子ー生命あふれるー特別展を見に行きました。
屏風、額装の、人物画、富士山の絵、面構(つらがまえ)
など31点が展示されていました。(そのうちの九点は富士山が題材)。
思わずその場でもいで食べたくなるような果実や、
手を伸ばせば触れられそうな、いきいきとした葉っぱが描かれた『枇杷』。
また、『炬燵』いう作品では、編み物をする女性が描かれていたのですが、
まるで今にも、編み物をする手が動き出しそうに感じられました。
それに、生命を伝えるかのような、富士山の絵の数々。
ポスターになっていたのは、2001年に描かれた『めで多き富士』。
富士山の、まわりの木々の表情豊かな、
愛らしいと言えるかもしれない描き方にも、今回、心を奪われました。
《生命(いのち)あふれる》という題は、
まさにぴったりとしか言いようがありません。
掲示されていた片岡球子さんの言葉より。
「結局、人間の生活力に貢献するものを作るのが
芸術家の運命だと思いますね。失意のどん底にいる人間が
その前に立ったとき、苦しみや悩みを超越できる共感を、
ちょっとでも与えることの出来る作品、そうした仕事を、
私はいつも考えているんですよ」。
片岡さんが語ると説得力があります。
ちょっと型破りな作品を、男性でなく女性の片岡さんが、
創造し続けることは、時代的にも大変だったのだろう、
でもそうできたのは、こういう使命というか運命を
強く意識されていたからなのでしょうか。
☆
昨年も、五月初旬に香雪美術館に来ていました。
若葉が生い茂るこの時期、こちらの日本庭園が
とにかく素晴らしいです。(そのときの記事)。
左手に写っている席で、おうすもいただけます。
(私はいただいたことがないですが)。
写真右側が香雪美術館、左手には弓弦羽神社。
小雨で待機中の地車(だんじり)からお囃子が聞こえていました。
| 昨年も同じアングルの写真をアップしていたはずです。 この道、完璧ではないでしょうか。美しいです。 やっぱり日本人・・・。 |
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