2012年5月7日月曜日

片岡球子展

みどりの日に、神戸御影の香雪美術館で催されていた、
片岡球子ー生命あふれるー特別展を見に行きました。


屏風、額装の、人物画、富士山の絵、面構(つらがまえ) 
など31点が展示されていました。(そのうちの九点は富士山が題材)。

思わずその場でもいで食べたくなるような果実や、
手を伸ばせば触れられそうな、いきいきとした葉っぱが描かれた『枇杷』。

また、『炬燵』いう作品では、編み物をする女性が描かれていたのですが、
まるで今にも、編み物をする手が動き出しそうに感じられました。

それに、生命を伝えるかのような、富士山の絵の数々。
ポスターになっていたのは、2001年に描かれた『めで多き富士』。
富士山の、まわりの木々の表情豊かな、
愛らしいと言えるかもしれない描き方にも、今回、心を奪われました。

《生命(いのち)あふれる》という題は、
まさにぴったりとしか言いようがありません。


掲示されていた片岡球子さんの言葉より。

「結局、人間の生活力に貢献するものを作るのが
芸術家の運命だと思いますね。失意のどん底にいる人間が
その前に立ったとき、苦しみや悩みを超越できる共感を、
ちょっとでも与えることの出来る作品、そうした仕事を、
私はいつも考えているんですよ」。

片岡さんが語ると説得力があります。
ちょっと型破りな作品を、男性でなく女性の片岡さんが、
創造し続けることは、時代的にも大変だったのだろう、
でもそうできたのは、こういう使命というか運命を
強く意識されていたからなのでしょうか。


昨年も、五月初旬に香雪美術館に来ていました。
若葉が生い茂るこの時期、こちらの日本庭園が
とにかく素晴らしいです。(そのときの記事)。

左手に写っている席で、おうすもいただけます。
(私はいただいたことがないですが)。

写真右側が香雪美術館、左手には弓弦羽神社。
小雨で待機中の地車(だんじり)からお囃子が聞こえていました。

昨年も同じアングルの写真をアップしていたはずです。
この道、完璧ではないでしょうか。美しいです。
やっぱり日本人・・・。

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