「ピゼンデル氏のための協奏曲集5」。
Concerti per violino Ⅴ 'Per Pisendel'
Dmitry Sinkovsky/ Il Pomo D'oro
とはいえ、ここに収録されているうち、作品目録で
「ピゼンデル氏のために」となっているのは、RV242とRV328の2曲。
あとの5曲(RV177, RV212a, RV246, RV370, RV379,)は、
ピゼンデルが写し持っていたものだとか。
ブックレットに詳しい解説が英・仏・伊・独語で載っています。
なので一部しかわかりませんが少し書いてみます・・・
ピゼンデルについて、ヴェネツィアでの二つの有名な
興味深いエピソードが紹介されていたり、
ヴィヴァルディとの関係について、『・・・彼より9歳年上で、
そのころすでに『調和の霊感』(1711)で国際的名声を
築き上げていたヴィヴァルディとの出会いは、ピゼンデルにとって
いかに重要だったか容易に想像できる。
ドイツのヴァイオリニストにとって、これは決定的な出来事であった。
ピゼンデルは『赤毛の司祭』の弟子(pupil)だったかに思えるが、
なにより、この音楽家二人は親友だった。
ピゼンデルは、ヴィヴァルディの多くの作品を彼自身の手によって
写すことができたし、巨匠の自筆譜を受け取って、ドレスデンに
持ち帰ることが出来た。
また、ソナタ5曲と協奏曲7曲がヴィヴァルディから献呈されている。』
などなど。
さらに、テレマン、アルビノーニ、からも曲を献呈されていること、
J.S.バッハの無伴奏ソナタ&パルティータは、彼のために
書かれた可能性があることも記載されています。
(すごい人ですね。)
☆
気になるのはどれもですが、特にRV212a, RV242。でしょうか。
RV212a「パドヴァの聖アントニオの聖なる舌の祝日のための協奏曲」、
ヴィヴァルディ自身がこの祝祭日に演奏していたとのことで、
その場はどんな空気感だったのかなぁと空想したくなります。
トリノとドレスデンで不完全なまま保存されていたとか。
ピゼンデルが作製していたこの写譜は、1945年ドレスデン爆撃で
激しく損傷していたとのこと・・・。
☆
ところで、このロシアのヴァイオリニスト顔写真が解説書にあって、
またまた描いてみたくなりました。
(昨夏B.クイケン描いてました。やはり人物画は難しい…)
モノクロ写真だったのですが調べると彼の瞳は
ライトブルーのように見えました。
CD2曲目RV242は、作品8(「四季」を含む協奏曲集)第7番ニ短調。
今回シンコフスキーの素晴らしい演奏で、「こんなに良い曲だった!」と
あらためて感動。
第2楽章がヴィデオクリップになっています。
こういうのは、先入観を持ってしまうのでどうも…と
思いながらも見入ってしまいました。
最後《彼女》の表情がなんとも言えませんね☆
ちょっとドッキリするような、アニメのキャラクターは、
ハンガリーのアーティストによるものだそうです。

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