2015年4月1日水曜日

『笛吹きの歌』CD

さて、2月に発売になりましたCD『笛吹きの歌』。
ジャケットに作品を使っていただきましたが、
CD裏の絵も担当しました。

バックカードというらしいですが、収録されている作品の
タイトルと作曲者、演奏者の名前などが載っています。

ここで私が依頼をうけ描こうとしたものは、
グリーンピース、つまり《えんどう豆》でした。
(現実には《えんどう豆らしきもの》でしょうか。)

というのは録音時、すぐそばで聴いていた曲に
『豌豆緑間奏曲(えんどうみどりかんそうきょく)』(CD8曲目)
というのがあったからですが、これは、
じつに活き活きとした生命力を感じさせる曲想と、どこか
ノスタルジーを感じさせる佳曲で、再生して聴くと、ありありと
緊迫した録音現場を思い出せそうなくらい、私にとって
特に強い印象の残っている曲。
(後にうかがったのですが超絶技巧を要する曲なのだとか。)

それにしても、《豆》が、こんなに大きくカード一面になるとは
思いも寄らない嬉しい予想外…。

ここで主に演奏されているヘンゼラー氏、大津氏らによる、
昨年6月の神戸六甲カトリック教会での演奏会でも、
この曲は演奏されたはずです(プログラムにありました。
残念なことに、私はよく覚えていないのですが…)。

それよりも、このCDにも入っている『小鳥たちの楽しいさえずり』
が演奏された際、聴衆から「おおっ」と歓声が上がったことが、
印象に残っています。

そして、演奏会後、初めて両氏にお会いすることが叶ったのでした。
お二人との出会いは、編集と解説をされたCD『 心に響くカトリックの聖歌』
のジャケットに作品を使っていただいたのが始まりです。


そして、直々に『次回もよろしくお願いします。』、とのことで大喜び。
その日の来るのを心待ちにしていた私、
昨秋に音源録音に立会い、ジャケットになる絵を選んでいただいたのです。

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そのほか、
このCDにはいろいろと共時性(シンクロニシティ)のようなものがありました。

ある曲を作曲した方の、あまりありふれていないお名前と読みが、
私の父親と同じで、そのうえ同郷なのには仰天しましたし、

母の名前の一部を、演奏者と作曲家の名前の中に見出したり、
そして『笛吹き』というCDタイトル。
ディレクター氏による書「ふえふき」がレーベルに。


母方の大叔父が、親戚たちから《笛吹きの兄ちゃん》と
親しみをこめて呼ばれていたフルーティストだったこと
(東京で一時は母もご家族に加わっていたことも)を強く思い起こさせ、
私にとっては、思いがけず自分のルーツを再認識するような
CDとなりました。



温かな風の吹く春に訪れた、父の故郷である南九州の田舎、
ニワトリや牛もいる のどかな農家の風景と 人なつこく純朴な
親戚たちの様子(が私には新鮮な驚きだったこと)など、
思い浮かべながらCDを聴いています。

このような、日本(原住民的?)再発見みたいな気持ちにもさせてくれる
このCD(これはあくまでも私個人の主観で、中身の音楽は現代音楽です。)、
アンサンブルの長である、ドイツ出身ヘンゼラー氏の日本との
ファースト・コンタクトはどのようだったのか、
そして、氏の日本、日本人への思いとは?

さらに、日本人はもっと日本古来のオリジナルな文化を大切にしなければ。
ということ、日本の外から認識される(であろう)日本独自の素敵さ、美しさ…。


などなど、ある種メッセージみたいなモノを少なからず感じ取りつつ
私は聴いていますよ・・・。





タワーレコード、 HMV でも取り扱われています。







2 件のコメント:

しま さんのコメント...

すごいオモシロイお話ですね。多岐にわたる不思議な展開に驚いています。何かが導いてくれているような。
これも、よしるさんがいつも素敵な絵を描いておられるからですネ !

YOSHI さんのコメント...

しまさん

本当に面白くフシギです。
何かのお導きだとすれば感謝しなくては。

少しでもよい絵が描けますようにと、
願う春です。ありがとうございます!